インフラ友達
親友、旧友、学友、そして悪友など友達にも色々ある。(一昔前ならば、戦友などもある。)
小生と、親友のタダノ教授が中学生の時であった。テレビの子供向けの番組で、”一年生になったら”という、童謡(?)をやっていたのを覚えていた。テレビのコマーシャルで、今でも3月の末から、4月のはじめにかけて、ランドセルのCMでかかるから、知っている人は多いのだろう。作曲は”大きいことはいいことだ~♫”の山本直純だ。そしてまた卒園式で、”思い出のアルバム”と、この”一年生になったら”の両方(または片方のみ)を園児たちが歌うのが、常連となっている幼稚園がある。親としたら、感慨深のだろう。
この”一年生になったら”の歌詞に「ともだちひゃくにんできるかな」というのがある。このフレーズが繰り返されるのだ。「小学生で、友達が百人もできたらそりゃ、素晴らしいことだな。そもそもできないから歌になっているはずだ」と冷めきっていたのだ。童謡に文句を言っても仕方あるまいということだ。でも元気の出る曲だ。と、感じていた。しかしだ、昨今は、流石に小学生の低学年は無理だろうが、卒業までに簡単に百人の友だちができるのだある。メールやSNSなどで、簡単に、100人、200人の友だちができる。親友というのには、程遠いが、十分に、友達なのである。高校生や、大学生にもなると、1000人以上の友達がいる人もいるのだ。世の中が変わったのである。
では、本当の友達というのはどんなものなのか、これについては面白い調査があるのだ。2013年10月に博報堂が15歳~69歳までの男女1500人にアンケートを取っているのだ。その時のキーワードが「インフラ友達」なのである。面白い表現である。つまりかけがいのない友達と、言うことなのだ。インフラがなければ、人間は死んでしまう。そのように絶対的な友達という捉え方をしても構わない。ただし、社会的な要求に応じて、その状況に応じて、対応してくれる友達なのだから、複数いるのが普通なのだ。簡単に言うと友達の役割分担ということかな。
このアンケートの結果は、翌年(2014年)に、書籍となって、出版されており、当時は、結構話題になっていたようだ。タダノ教授も、この本購入して、読んでいた。ただし、当時8000円で売り出されたのであった。なかなか面白い分析をしているので、当時の風潮の一面を表していると思うのだった。友達を分析して、単純に分類しているのが面白い。例えば、「ネンイチさん」(多分年賀状の友達かな?)、「避難所友」(災害のときに助けてくれた友達)、「墓友」(墓にまで一緒に入ってくれる友達:本当なのか!?)
もう10年前のアンケートなので、どのくらい今の世相を反映しているのかは、わからないが、ちょっと興味を引くものであった。Z世代にとって、「インフラ友達」とは、どういうものなのかが、ちょっと興味があるのだ。
この博報堂のアンケート結果書籍は、今では、古本屋に400円前後で、見つけることができた。このぐらいの価格ならば、手頃だな!
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