Mr. Baseball(映画)
米国で、英語をなんとかものにしようとして、ハリウッドの封切り映画をひたすら見たのである。そして、見始めてちょうど1年目だ。なんとかヒアリングの能力が少しは、上がったかなと思ったときに見た映画が、「Mr.Baseball」であった。何しろ、ロケーションが、名古屋なのだ。そして、中日ドラゴンズのフランチャイズがその会場なのである。何気なく英語の勉強のために見た映画であった。何しろ米国に住んで2年目のことだから、必死だったのであった。この映画は、米国ではとても人気があったのだが、日本では、さっぱりだったと聞いていいる。
ストーリは、単純であった。
主人公のジャック・エリオットはMLBのニューヨーク・ヤンキースの選手だが、欠点があり、成績が上がらず、トレードされることになったのだ。それが、日本の中日ドラゴンズというわけだ。主人公の役は、トム・セディックだ。小生も彼のファンであった。とくに「私立探偵マグナム」という、シリーズ物を見ていたのである。ジャックには、弱点があり、そこを突かれると、全く打てなくなる(空振りばかり)のだ。
映画自体は、コメディとして気楽に見ることがアメリカ人にはできるだろうが、小生は、英語を何とかモノにしようと必死なのだった。それでも、この映画は、日本の風物・文化を誇大に茶化している。今ならば、大谷翔平や、今永、そしてダルビッシュや、イチローなどの日本選手が、大リーグで、活躍しているので、日本の野球に対して、米国人は、見下すようなことはないだろうが、今から30年前は、日本のプロ野球などは、米国にとって、リトルリーグのような扱いなのだ。今は、バンテリンドームナゴヤが、フランチャイズだが、 当時の中日ドラゴンズの本拠地は、名古屋であり、ナゴヤ球場なのだ。(ちょっと懐かしい。)
映画では、中日ドラゴンゴンズの監督は、高倉健が内山という役でやっていた。感心したのは、彼の英語がとてもスムーズで聞きやすかったのだ。(かなり練習したのかもしれない。)電車の中で、平気でエロ雑誌を読んでいる人がいたり、素麺をズーズーと音を立てて、食べるシーンなど、日本を野蛮な国という扱いであった。また、茶碗に山盛りにしたごはんに箸を立てて、テーブルを離れようとしたジャックを慌てて、その動作を止めさせようとするなど、随所に小生から見たら、日本人と、日本文化を茶化して笑いを得ようとするシーンが目立つのだった。
英語の練習という意味合いがなく、名古屋がロケ地でなければ、米国でこの英語を見ることがなかったろう。とにかくひどい偏見の映画だったのだ。日本では、さっぱり受けなかった映画だということも納得できるものだ。
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