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経済・政治・国際

2023年6月25日 (日)

グローバル化と国際化

  ダダノ教授は、現役を離れたので、自分の研究室の学生の指導だけになっている。それでも彼のもとには、多くの学生が、アドバイスを求めにやってくるという。学生の面倒見が良いし、話好きなので、研究を離れても話題が豊富なので、自然と集まってくるという。女子学生や、東南アジアからの留学生からの人気も、あるようだ。

 

 タダノ教授と、酒杯を傾けて話し込んでいたときのことである。彼が、学生たちに日本技術の発展と、国際的な位置について、議論をしたという。ほとんどの学生が、日本の技術を世界に広めることに対して大いに進めるべきという考えであったし、それは予想されてことでもあったのだ。技術や科学の発展には、グローバル化が欠かせないというわけなのだ。そこで、このことに反対する学生はいなかったのは、当然だ。しかし、学生の大半が、グローバル化と、国際化を同義として、捉えているのには、タダノ教授は少々びっくりしたという。

 

 タダノ教授によると、グローバル化と、国際化は、異なるというのだ。たしかに、英語では、グローバリゼーションと、インターナショナリゼーションの違いがあるが、どう違うのだろう。タダノ教授によると、グローバルというのは、まさに地球規模のこと。ボーダーレス、つまり、国境がないことであるという。ビジネスでは、世界標準を作り、それを画一的に展開することである、と、いう。例えば、マクドナルドや、アマゾンの世界展開などをいうのだ。スターバックスなども、同じロゴで、世界中に事業展開している。たしかに地球規模であることは納得する。一方、国際化というのは、外国と交流することであると、タダノ教授は認識していた。多くの国との交流のことをいうのである。そのためには、相手の国の習慣や、歴史、伝統などを理解することから始まるというのだ。

 

 タダノ教授が周りにいる学生に、「日本が海外に進出にあたり、日本の良さを展開し、事業や科学技術を広めていくには、どうしたら良い。」と、質問したことがあったのだ。そうすると、大半の学生は、「まず、相手国を十分に知って、国ごとにある多様性を文化・伝統を理解し大切にしなくてはならない。」と、答えたそうだ。グローバル化というのは、どうやら、国際化のことと、タダノ教授は認識したようだ。これは、学生だけでなく、日本人の大半がそう考えているとしても間違いなさそうだ。

 

 ただし、タダノ教授は、国際交流を進めることで、事業によっては、グローバル化が進むことになることを否定はしてない。グローバル化と、国際化という大きなテーマに関して、これからの社会に出る学生達に、十分に考えてほしいというのが、タダノ教授の願いである。小生も、同感である。

2022年12月 5日 (月)

オレンジプラン

 毎年、8月15日と12月8日になると、日本が参戦した第二次大戦の話が、テレビで、話題になる。太平洋戦争(大東亜戦争)の終わりと、始まりの日付なので、記念日(アニバーサリー)というわけだ。このブログでは、戦争についての是非を論じるつもりはないが、タダノ教授と時々日本人の”お人好し具合”と、”歴史から学ばない日本人”について、話すのであった。

 

 中学校の歴史の時間で、「日本は、明治時代に日清戦争に勝って、清の一部である遼東半島を手に入れたのだが、フランスと、ドイツと、ロシアに言われてそれを返還した。」と、習った。いわゆる三国干渉だ。これがのちの日露戦争に連なったのである。そして、この日露戦争にも勝ったのだったのである。この時に、戦後処理で、仲介したのが、米国のルーズベルトである。そして講和調印した場所が、ポーツマスだったので、ポーツマス条約とよんでいる。まあ、ここまでは、教科書どおりである。

 

 タダノ教授が言うには、日露戦争に勝って、日本全体が勝利に酔いしれていたのである。ルーズベルトが"清を破り、ロシアに勝った日本"に対して、強い危惧を抱いていたのを、見逃していたのだから、当時の明治政府の能天気には呆れたと、タダノ教授が言うのである。ルーズベルトは、ロシアに日本との講和を成し遂げて、平和の使者みたいな面をしていたのであるが、裏では、日本をどのようにし叩き潰そうとしていたのかを画策していたという。この画策が、オレンジプランである。

 

 タダノ教授によると、太平洋戦争に突入した日本の振る舞いは、まさに、オレンジプランで見込まれたとおりという。真珠湾攻撃から始まる一連の日本の動きは、すっかりとアメリカに読まれており、筋書き通りとのことである。ABCD包囲網や、日本から先制攻撃をさせるなどが、しっかりと盛り込まれた結果なのだというのだ。

 

 タダノ教授によると、太平洋戦争というのは、アメリカの掌の上で、日本が踊らされていた結果なのだという。まあ、たしかにそんな面があったかもしれないなと、小生も思うのであるが、タダノ教授ほど、歴史を勉強してないので、彼の意見を聞くだけである。新渡戸稲造が日本の道徳規範は根底に「武士道」があり、思いやりの心なのだ。しかし、世界は利害得失で動いている。ロシア、中国、韓国を見ると、狐と狸の騙し合いだというのだ。これは、日本人の最も不得意な方法なのだ。騙した方よりも騙された方が悪いというのが、世界の論理であると、タダノ教授はいう。日本人は、もっと歴史から学ばなくてはならないという。これは、小生も納得できるのである。

 

 お人好しの日本人、脳天気な日本人というレッテルが、世界から貼られてしまう国で良いか悪いかは、どこかが議論する必要があるかもしれないな。と、感じたのであった。

 

 今回は、辛口の内容になってしまった。

2015年5月12日 (火)

愛と死をみつめて

  『経済界』という雑誌をごぞんじかな。2週間毎に発刊されており、1部630円(税込)で書店や、駅の売店で販売されているのだ。経営者の人物像という側面から、企業を分析していくというユニークさが、編集方針のビジネス雑誌である。毎回、特集が組まれており、興味ある内容の時は、時々購入しては読んだものだ。それは、今も続いている。発行部数が8万部ということなので、どちらかと言うと、マニアックかもしれない。「現役でないのになぜ?」と、いうツッコミは横においておく。

  この「経済界」という雑誌を出版しているのが『経済界』(出版社)であり、この出版社に13年間勤めて、1989年に、退社したのが河野實(コウノマコト:退職時は、副編集長)という人だ。 ジャーナリストとして、その後は、講演活動などをやっていたようだが、現在は、千葉にて家庭農園を趣味として、隠居生活を楽しんでいるとのことである。既婚で2女がいる。

  この人は、小生よりも世代が上の人にとっては、メチャクチャに有名な人なのだ。『コウノマコト』といってもピンとくる人は少ないが、「マコ」というと思い出すかもしれない。相手は「ミコ」すなわち大島みち子という女性だ。それでも思い出せないならば、「浜田光夫と、吉永小百合」の映画といえば、わかるだろう。『愛と死をみつめて』の当事者である。1964年は、東京オリンピックとこの「愛と死をみつめて」で日本中が沸きかえった時なのだ。

  軟骨肉腫という病に冒されて21歳で没した、大島みち子嬢の3年に渡る闘病生活と、この二人の書簡が本になり160万部のベストセラーとなったのである。テレビドラマ、ラジオドラマ、映画、そして、歌謡曲(歌手は、青山和子であり、レコード大賞をこの曲でとっている。)になり、日本中がこの純愛に湧いたのである。

  「ビジネス雑誌と純愛がどんな関係なのじゃ!」と言われそうだが、書店で、この雑誌を見かけると、時々、ドラマと、歌を思い出すのである。 一段と、昭和は、遠くになりにけりですな!?

2014年9月28日 (日)

エマ・ワトソン

 世界中で、有名な女優の一人だね。そうだね、映画ハリーポッターで、「ハーマイオニー・グレンジャー」の役をやっていたね。美人女優というだけでなく、イェール大学や、ケンブリッジ大学に合格している。そして、最終的には、今年の5月に、アメリカの名門ブラウン大学を卒業している。更に、バングラデシュとザンビアの少女たちのための教育を促進する活動に参加していて、7月に「UN Women」の親善大使に任命されているのだ。


 これだけでも凄いのだが、9月20日に 国連本部で男女平等に向けて男性の協力を呼びかけるキャンペーン「HeForShe」(彼女のための彼)の発足を発表し、そのスピーチを約10分間行っているのだ。この模様は、youtubeにいくつかアップされているので、見てみた。力強いスピーチは、出席者から、スタンディングオベーションを受けているのだ。(25日の安部総理の国連でのスピーチとは、注目度が全く違っていた。別の内容だからね。失礼!?)彼女のスピーチは、もちろん、日本語訳も出ているので、よく解るのである。少しばかり、英国訛り(クイーンズイングリッシュ)なので、聞きづらいところがあるのだが、使われていた言葉に、教養と、品位を感じるものであった。

http://yuma-matsumoto.tumblr.com/post/98217598964/emma-watson-speech-un-women-heforshe


 しかし、このスピーチによって、彼女は、脅迫されているらしい。男女偏見(男尊女卑)主義者にとっては、鼻持ちならない女(英語では、bitch)のようだ。彼らから、WEBに私的な写真をアップすると公言されているらしい。結果としては、彼らは、何もできなかったみたいである。


 このスピーチの最後の言葉、すなわち締めの言葉が妙に印象に残るものである。

 "If not me, who? If not now, when?"これが ラストセンテンスである。 直訳すると「私でなければ、誰がやるの? 今でなければいつなの?」だ。どこかで聞いたことがあるね。 「いつやるか? 今でしょ!」 昨年の流行語大賞に選ばれた言葉だね。まさか、エマ・ワトソンが林修先生の言葉を知っていたとは思えないが、妙に重なる言葉だ。流行語というのは世界共通かもしれない。そんなことを考えて、youtubeを何回か繰り返してみていた。

(カーレントイングリッシュに慣れているためなのか、クィーンズイングリッシュは、本当に聞きづらい!)